The Nightfly / Donald Fagen

 かつてオーディオマニアやエンジニアが好んで試聴ソースとして使っていたことで知られる作品に、「Aja(彩)/Steely Dan」というアルバムがあります。何故か今まで縁がなくて聴いていませんでしたが、代わりにそのSteely Danの中心人物2人の内の1人であるDonald Fagenの作品を入手してきました。

 この「The Nightfly」も「Aja(彩)」に劣らぬほど試聴版として使われた作品で、失礼ながら演奏への興味と言うよりはオーディオ的な興味で入手したわけですが。

 初めて聴いたのはECHO GINA24+audio-technica ATH-AD10という環境でしたが、そのときには正直に言うと楽曲も音質も、それほど印象に残るものはありませんでした。

 しかし、普段試聴に使っているオーディオシステム+Digital Audio Labs CARD DELUXEという組み合わせで聴くと印象が一変したのです。一つ一つの楽器の音質などはそれほどずば抜けたものではないのですが、音質的な空間の構築は完璧といって良い出来です。

 私が試聴ディスクとして愛用している「THE SEVENTH ONE / TOTO」がライブ的な臨場感を重視した音質であるとすれば、こちらはスタジオで完全に構築された空間と呼ぶべきもので、性質は全く異なりますが、どちらの作品も素晴らしい音質を持っているという点に疑う余地はありません。

 そしてCARD DELUXEの音質で聴くと、不思議なことに楽曲の魅力もずっと増したように感じられるのです。また、「The Nightfly」では一部楽曲のドラムはTOTOのJeff Porcaroが担当していて、ドラムの部分だけに注目して聴いていると、まさに初期のTOTOの音という感じです。

 未だに根強いファンが多いためか、頻繁に再発・リマスターが行われている作品で、最近ではSHM-CD版も発売されていますので、機会があればこれも聴いてみたいところです。

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このページは、JIVEが2009年3月13日 23:35に書いたブログ記事です。

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