Blu-Spec CDとSHM-CD

 最近、各レコード会社から高音質CDとしてBlu-Spec CDやSHM-CDというものが発売されています。かつて純金蒸着CDや、APO CDなどというものがありましたが、感覚としてはそれと似たようなものでしょうか。

 かつて発売された高音質盤はその後下火になってしまいましたが、団塊世代が現役を退き、割合古い音源のリマスター盤が売れるようになったためか、そこに付加価値を生み出そうということなのでしょう。

 メーカーの思惑はともかく、高音質盤というものに興味はありましたので、それぞれの規格のサンプラーCDを買ってみました。どちらも通常盤がセットになっていて、手軽に比較試聴できるという特徴があります。

 普段オーディオインターフェースを評価する環境で試聴をしてみたのですが、特にBlu-Spec CDの方はマスターの音質を変えているとしか思えないような差が生まれます。割合ニュートラルな通常盤に対して、Blu-Spec CDの方は一言で言うと大げさな音です。「Africa / TOTO」などの聴き慣れた曲があったので特にわかりやすいのですが、Blu-Spec CDは最近のソニーレコードのリマスター盤に共通するような、シリコンオーディオ向けのチューニングだと思われます。

 一方SHM-CDの方も通常盤との間に違いがあることははっきりと判ります。ただ、それがどちらの方が好ましいものかといわれると結論が出せないのです。手放しで褒められるような違いではないということだけは言えますが。

 通常盤よりも500円程度高価に売られることが多い両規格ですが、その価格差に素直に納得できるかについては、疑問視せざるを得ないという結果に終わりました。ただ、元々従来盤のマスター音質が良くなかった作品については、リマスターされることによる効果は認められますので、そこを評価して買う価値はあるでしょう。

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このページは、JIVEが2009年4月12日 20:30に書いたブログ記事です。

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