A ROCKWALK THROUGH THE TOTO YEARS / KING OF BALANCE
私にしては珍しく、Amazonからの宣伝メールに乗せられてCDを買ってしまいました。もっとも、実際に購入したのはお茶の水のディスクユニオンでしたが...。
察しの良い方はタイトルで気付くかもしれませんが、昨年活動停止を発表したTOTOの作品をカバーしたアルバムです。内容についてはAmazonの商品ページにリンクを貼っておきますのでそちらをご覧ください。そちらで試聴も可能です。
これはオリジナルを知っていないと全く楽しめない作品だと思うのですが、オリジナルを知っていれば感心する部分もあれば思わずクスリと笑ってしまうような微笑ましさを感じる部分もあり、なかなか聴き所のある作品です。
作品全体を通じてTOTOのオリジナルに心酔していることを感じさせる要素が見られるのは好印象ですが、TOTOの音はやはりTOTO以外が再現し得ないことをはっきりと認識させてくれる作品でもあります。
特にそれが顕著なのはヴォーカルとドラムです。ジョセフ・ウイリアムスやスティーブ・ルカサー辺りの声は真似をしても上手いカラオケというレベルになってしまいますし、故ジェフ・ポーカロのドラムが冴え渡っていた「Home of the Brave」辺りは、どんなに頑張って演奏してもオリジナルの魅力の半分も出せていません。それどころか旧来のファンからさほど評価されていなかったサイモン・フィリップスがオリジナルを演奏している「I Will Remember」でもドラムの演奏は明らかに見劣りしてしまいます。
この作品は決してオリジナルに匹敵する演奏を楽しむという性質のカバーではありません。むしろ聴きながらオリジナルの素晴らしさに思いを馳せる一枚でしょう。
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