DENON SC-A77XG-M

 先月末の買い物となりますが、DENON製3ウェイ ブックシェルフ型スピーカー、SC-A77XG-Mを購入してきました。展示処分品で、添付品のスピーカーケーブルが欠品ということもあり、1本5,500円の2本セットということで、11,000円でした。

 ちなみにこの製品は2004年11月発売で、当時の価格は1本63,000円。決して安い製品ではありません。以前私が酷評した、ONKYO D-412EXとほぼ同クラスです。

 展示品とはいっても通電歴はなく、単純に箱から出して置いておいただけとのことで、使い始めはスピーカーよりも遙か後ろに音像が定位してしまうほど音が引っ込んでいました。しばらく鳴らしているうちに徐々に前に出てき始めた印象はありますので、これはエージングで解消するのかもしれません。

 音質については、まず小口径のウーハーで低域方向の量感を稼ごうとしているためか、応答性はあまり良くありません。KENWOOD L-01Aとの組み合わせでは何とか許容できる程度にはなりますが、もう少しアンプ側の駆動力が弱いと低音はただ出ているだけという状態になりかねません。

 高域方向は200KHzまで再生可能なツイーターが自慢ということで、なかなかよく出てきます。ただ、それよりはかなり低い(3~6KHz)辺りに一定のピークを作り、さも高音が出ていますという演出をするという音作りはいただけません。もう少し素直に出すべきでしょう。

 そして最も不満が残ったのは中域。端的に表現すると、何か他人事であるかのように演奏しているという印象を受けてしまうのです。スコーカーの質があまり追いついていないだけかもしれませんが、量だけは出ている低音と、派手な高音とに挟まれて存在感が希薄なのです。もっとも、これからのエージングによっては化けるかもしれませんので、あくまで現時点での印象ということにしておきますが。

 いずれにしても、1本6万円のスピーカーとしては物足りない出来ですが、2本1.1万円のセットと考えれば文句ない程度の音質です。買って損は無かったというべきでしょう。

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このページは、JIVEが2012年8月 5日 21:56に書いたブログ記事です。

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