12球団最弱

 プロ野球は今日からセ・パ交流戦が各地で始まりました。西武-ヤクルト以外の5試合が開催され、千葉ロッテ-巨人で巨人が勝った以外はパ・リーグのチームが全て勝っています。今日はパ・リーグ勢で唯一負け、現状ではおそらく12球団でもっとも弱いチームに成り下がった千葉ロッテについてです。

 昨年は不甲斐ない試合を数多く見せながらもパ・リーグ2位でシーズンを終え、プレーオフでも優勝の北海道日本ハムと最終戦までもつれる健闘を見せたのですが、今年は開幕後から勝率5割前後をさまよい、5月は圧倒的に負け越していよいよ最下位に転落してしまいました。わずか1年でここまで急速に弱くなった理由とは何か。いくつかその理由を考えてみます。

1.バレンタインの怠慢

 理由を一つだけあげるとすれば、これ以外にはあり得ないでしょう。試合中の不可解な指揮もさることながら、戦力の補強・育成には無関心としか思えないほどです。就任直後からそれなりの結果を出したことで見逃されがちなのですが、実はボビーチルドレンと呼ばれた多くの選手は、バレンタイン就任以前に獲得しファームでそれなりに育成されてきた選手ばかりなのです。ここ数年のドラフトも異様なほど数多く投手を獲得していますが、2軍ですら通用しない投手ばかりでスカウト陣の見る目のなさも光ります。
 また1年は活躍した新人が、翌年ほとんど活躍できていません。2005年に大活躍した自由獲得枠新人、久保は年々勝ち星が減り防御率も悪化の一途をたどっていますし、昨年衰えの見えた藤田の穴を埋めてきた川﨑・荻野は、今シーズンは敗戦への方程式となってしまっています。これらの選手は経験を積む毎に成長どころか急激に能力が劣化しています。
 試合中の指揮については、かつてのデータ重視はどこへやら、相手が右投手なら左打者や、ピッチャー交代の時にも右打者に対して右打者など、野球の初心者でも知っているセオリーだけに終始している状況で、とてもきちんとデータを分析しているとは思えません。一言で言えばバレンタインの年俸と仕事量は反比例するということでしょうか。

2.YFK不在

 昨年までの勝利の方程式といわれた藪田(現ロイヤルズ)、藤田(現巨人)、小林(現インディアンズ)がそろって昨シーズン限りで退団しました。この中で特に藪田を失ったことが大きいのは事実です。藤田は今年の川﨑以上に炎上していましたけど。ただ、彼らがFA権を得て退団(藤田は戦力外通告)するのは以前から判っていたことで、補強を考える時間は十分あったんですよね。これも結局首脳陣の怠慢に結びつきます。

3.キャンプの失敗

 ローテーション投手陣や主力打者(福浦・ズレータなど)の調整不足もかなり目につきました。成瀬については燃え尽き症候群的な状態に陥っていましたので仕方ないと思っていた部分もあるのですが、昨年故障や不振で十分活躍できなかった選手はもう少しはきっちりと仕上げてきて良かったのではないかと思います。清水や久保は身内に不幸があったという不運はありますが、福浦が未だに打率2割台前半だったり、ズレータが本塁打2本というのはやはり彼ら自身の怠慢です。ひょっとしたら単に衰えたのかもしれませんけどね。

4.故障者の続出

 これは言い訳にならないというのが本音です。バレンタインは勝負にこだわるよりは選手に故障させないことを重視しているようですからね。それで故障するというのは選手自身の自己管理の問題もあるのでしょうし、他のチームでも主力を欠いている例はいくらでもあります。もっとも、勝負にこだわらないで選手を大事にするだけというなら、どんな素人にも監督は務まると思いますけど…。

5.真摯さの欠如

 特にこれが気になるのは西岡です。現在チーム内でもっとも結果を残している選手に言うべきことでもないのかもしれませんが、記録に残らないミスや軽率なプレーはかなり数多くありますし、凡退したときにも1塁まで全力で走るという姿勢が全くありません。あらゆる態度が、まるで自分が超一流のスターであると勘違いしているように見えてなりません。彼のような俊足選手であれば、相手のお手玉一つでセーフになることも十分にあり得るのですし、まだ年齢的にも若いのですから、がむしゃらにプレーする姿勢を捨ててはいけません。

 まだまだネタはあるのですが、検査の影響もあってかなり疲れてきましたのでこの辺で。

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このページは、JIVEが2008年5月20日 22:30に書いたブログ記事です。

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