「TEARS」・「SMILES」 / Joseph Williams

 元TOTOのヴォーカリストであったジョセフ・ウイリアムスが2枚同時発表した、カバーソング集です。SMILESの方は何度か中古盤を見かけましたのでそのうちの1枚を買ったのですが、TEARSは結局たまたま見かけた新品を購入しました。

 どちらも徳永英明の「VOCALIST」に近い企画の作品ですが、元の歌は男女問わずですし、演奏はピアノとヴォーカルのみというよりシンプルな構成ですから、よりヴォーカリストとしての力量が問われます。

 TOTO時代の「The Seventh One」辺りでの彼のヴォーカルは本当に素晴らしかったのですが、この両作品では声の力強さがやや失われたような気がします。十分に彼のうまさは堪能できるのですが、原曲の方もいわゆる名曲が多いため、それを越える出来になっているかといわれると厳しいというのが本音です。

 エリック・カルメンの名曲「All By Myself」を取り上げた辺りは素直に面白いと思うのですが、ホール&オーツの作品でポール・ヤングのカバーが世界的にヒットした「Everytime You Go Away」などは、ポール・ヤングの方が素直に良いと思います。

 かつてほどハイトーンで力強い声が出なくなっていることが、どうしても物足りなさを感じてしまう原因なのでしょうね。

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このページは、JIVEが2008年8月10日 23:00に書いたブログ記事です。

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