児童ポルノ禁止法改正
以前アダルトゲームの規制が問題になったりしましたが、こちらの法律については割合クリティカルな話であるにもかかわらず、あまり世間の関心を集めていないようです。
別に児童ポルノそのものがクリティカルな問題というわけではないのですが、現状の自民党案は少なくとも外界と接触して生きている人間であれば、とても怖くて賛成できないものです。
それは何故かといえば、自民党がこだわっているのは「単純所持も全て禁止で処罰の対象」という点だからです。しかもこれは物理的な写真・印刷物だけではなく、電子データも含まれます。
これが何を意味するのかといえば、電子メールに処罰対象のデータが添付されてきた場合、否応なく禁止物の所持者とされてしまい、処罰対象となるからです。極論すれば削除したとしても、ファイナルデータで復旧できるレベルであれば、処罰される可能性すらあります。
当然ながら世の中は善人ばかりでなく、どちらかというと悪意に満ちている時代です。陥れたい相手がいれば、罠にかけるのは実に簡単になります。電子データでなくても、印刷物を郵便で送りつけ、開封される前に警察に踏み込ませれば、より間違いなく逮捕させることが出来ますね。
当然国会でもこのような事例について問題提起がありましたが、与党側からの回答は「警察を信用してください」という、実に頼りがいのあるお言葉です。少なくとも権力者に対して煙たい人間は、全く保護されないことは容易に想像が付きます。警察どころか検察ですら、最近では与党の支持率が低下すると急に野党の有力議員の不祥事を漁り始めているのが目に見えて判る状況であるのに、何を根拠に警察を信用すればいいのか全く理解できません。
もちろん、児童ポルノを食い物にしている人間を取り締まるというのは至極当然なのです。ただ、それに便乗して拡大解釈がいくらでも可能な条文を盛り込むという与党側の姿勢には、反対せざるを得ません。
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