UNSTOPPABLE / RASCAL FLATTS

 先月発売されたラスカル・フラッツの第6作目のアルバムを買ってきました。相変わらずアメリカ本国では売り上げ好調で、ビルボード誌の総合チャート第1位を獲得しているようですが、日本では前作「Still Feels Good」の売上が芳しくなかったのでしょう。今回は殆ど店頭でのプロモーションが見られませんでした。

 内容については4作目の「Me And My Gang」からコンビを組むダン・ハフが今回もプロデュースしているということで、曲調やアレンジもその路線をそのまま踏襲している印象です。

 相変わらずヴォーカル技量や楽曲の質は高く、安心して聴ける出来ではあります。が、今回は、いや前作からどうも違和感を感じるのです。アルバムの作り方があまりにも型にはまりすぎていて、「Me And My Gang」以降のどのアルバムから曲を聴いても、印象に差が全くないのです。

 一般的に一流クラスのアーティストは、○○節といわれる特徴は常に持ちつつも、アルバムごとの作風というものがきちんと表れます。ところが、ラスカル・フラッツは3作目までとそれ以降でカントリー風味の強さに差があるという程度で、アルバムによる明確な作風というものが存在していません。実際に「UNSTOPPABLE」は確かにビルボード誌のNo.1を獲得していますが、首位の座は僅か1週で失っています。あまりにもパターンが定まりすぎていて、幾らワンパターンが通用するカントリーの世界であっても飽きられているのではないかという疑問を感じてしまいます。

 彼らには間違いなく高い実力があるのですから、そろそろ違った方向性を見せて欲しいと、僅か一回聴いただけで思ってしまった作品です。個人的には、この路線は4作目の「Me And My Gang」が頂点だったと思っていますので、ベスト盤を除くどれか一枚のアルバムを選べといわれれば、やはり「Me And My Gang」を選んでしまうでしょう。ただ、これから聴いてみようと思う方であれば、この「UNSTOPPABLE」も間違いなく良作ではありますので、お薦めは出来ます。

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このページは、JIVEが2009年8月 5日 21:42に書いたブログ記事です。

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