続・正気を疑う人たち

 昨日触れたプロ野球セ・リーグの開幕問題ですが、今日になって急遽再検討され、3月25日開幕の話はとりあえず消滅しました。

 ただ、これは各方面の事情を酌み取ったというまともな話ではなく、あまりに集中的に非難を浴びたために言い逃れるためのものでしかありません。

 今日発表された内容によると

・開幕は3月29日
・4月3日までナイター自粛
・延長戦は行わず、9回までで全試合終了
・4月4日以降のナイターは節電に努める

 この内容で世間から評価されると少しでも思っているのであれば、彼らの思考回路を疑わざるを得ません。どちらかというと、叱られた子供が「これさえ守ってればどうでも良いんだろ」とふてくされているというべきものです。

 東京電力の計画停電は少なくとも4月末までは実施されることが確実視されているわけで、4月3日までという線引きに明確な根拠は一切ありません。一週間置けばほとぼりが冷めるという程度の認識なのでしょうか。

 一部おめでたい人たちは「規模の伴う経済活動だし、何でも自粛するのがおかしい」などとこの動きを正当化しているようですが、そもそもこれは論点が違います。他分野の企業の生産活動にまで譲り合いが求められている現状で、エネルギーを一娯楽に過ぎない野球が浪費することは許されるのかが、最初の争点となっているわけです。まだ福島第一原発の状況がはっきりとせず、東北地方も再建への道筋すら見えない中でプロ野球を実施することにも違和感がありますが、それは特に西日本のファンにはなかなか理解しにくい面もあるかと思います。どうしても開催を強行するのなら、せめて社会に迷惑をかけない方法を模索しろと言っているわけです。

 ちなみに、パ・リーグでは既に千葉ロッテが当面主催試合を全試合デーゲームで行う方針を明らかにしています。屋外球場であるQVCマリンのデーゲームと、空調と照明が必須となる東京ドームとでは、どれだけ消費されるエネルギーが違うことか。同じプロ野球の公式戦を実施してもそこには大きな違いがあります。

 話は変わりますが、私の周囲にも正気を疑うべき人間が現れてしまいました。古くからの友人である某カメラマンは、福島からの放射線を怖がって鳥取県の米子に脱出したそうです。それも仕事も何もかもを放り投げた状態で。まだ成長期の娘を逃がしたというなら理解できなくもないのですが、健康な成人男性が逃げ出す要素がどこにあったのかわかりません。

#仮に彼の居住地(神奈川県内)が汚染される事態になれば、体一つで数日
#逃げて解決するレベルではとっくに無くなっています。移住するしかありません。

 それも商売道具の一つも持たずにというのですから、まさに後先を全く考えていないとしか言いようがなく、もはや呆れ果てています...。

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このページは、JIVEが2011年3月19日 23:19に書いたブログ記事です。

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