結局、どう使うべきなのか

 これまでの性能検証の結果、「現代的な性能を持つノートPC」とは表現出来ないと判断して良いと思われるHP 2133 Mini-Note PCですが、ではどう使えば有効なツールとなり得るのかという点について考えてみましょう。

 私が今でも現役で稼働させているPCの中で、実はHP 2133 Mini-Note PCよりも性能面で劣っていると思われるPCが2台ほどあります。まず1台目はNEC PC-9821Rv20/N20改ですが、これは5年前にPC/AT互換機に移行するまでのメインPCだったものです。CPUはPentium III-S 1.4GHz(700MHz駆動)、ビデオカードはGeForce FX 5600 Ultra(玄人志向 CHANPON ZERO3-PCI上に装着)、HDDはUltra 2 Wide SCSIと元の面影が見られないぐらいまでパーツを載せ替えていますが、さすがに現代的な利用方法には耐えられません。この環境はあくまで過去の資産として残してあるだけです。

 残る1台はノートPCで、IBM ThinkPad X24(相当の自作品)を寝床の横に置いておき、これを寝る前のメールチェックやWeb巡回用としています。このPCはCPUがPentium III-M 1.13GHz、メモリが640MB PC133 SDRAM、グラフィックはATi MobilityRADEON 8MB、HDDはTOSHIBA MK4026GAXという構成で、性能的にはどうみてもHP 2133 Mini-Note PCを下回りますが、ほぼ毎日使われる使用頻度の高いPCとなっています。

 何故性能が悪いことを承知の上で毎日使っているのかといえば、この性能で不足を感じない程度の使い方でしか使っていないからです。これと同じ事がHP 2133 Mini-Note PCの場合にもいえるのではないでしょうか。

 前置きが長くなりましたが、性能で劣るPCを使う場合の一つの考え方は「その性能で不満を感じないような使い方に絞る」ということです。純粋にビジネスツールとして使う場合には、恐らくオフィススイート、Webブラウザ、メールクライアント、PDF表示ツール辺りがきちんと動作して、かつ有線・無線でLANに接続できれば大抵の用事はこなせるのではないかと思いますので、HP 2133 Mini-Note PCのパフォーマンスでも全く不足はないと思います。今のところ、私のHP 2133 Mini-Note PCはこのような考え方で環境を構築しています。

 そしてもう一つの考え方は快適ではなくてもとにかく動いていれば使えるという考え方です。極論すれば、例えばニコニコ動画を見ていてコマ送り状態になったとしても、取りあえず見られているのだからそれで納得するということです。ゲームなどは特にこの考え方が成立するのではないかと思います。アクション系では難しいかもしれませんが、シミュレーションやRPGであれば取りあえず進行だけは可能ですからね。特に比較対象がない状況であれば、こんなものかという納得はしやすいのかもしれません。実際に、私も昔使っていたPCのCPUが486SX 25MHzだった時代には、Pentiumや高クロックの486の動きが想像できませんでしたから...。

#もっとも、MS-DOSやWindows 3.1で使っていたからさほど気にならなかった
#という面もあります。

 最後に、先程ゲームの話を少し出しましたので、ロースペックPCでも快適に動作する無料配布タイトルを紹介しておきましょう。日本ファルコムの公式サイト上で公開されている「ロードモナーク オンライン」です。

 元々Windows 95時代のタイトルで、動作条件が486SX 33MHz以上というほどの軽さですから、現在手に入るどのPCでも問題なく動作条件はクリアできます。注意点としてはWindows 95専用タイトルであったため、その他のOSで動作させる場合には若干動作に不具合があるということです。特にWindows 2000/XP等でプレイする場合にはゲームの実行ファイルが存在するフォルダの中に「SAVE」というセーブデータ保管用のサブフォルダを、予め手動で作っておかなければいけません。もっとも、Windows Vista環境ではまだ動作を試したことがありませんので、そもそも実行可能かどうかは判りませんが...。

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コメント(3)

山銀 :
>性能で劣るPCを使う場合
同感です。
ご存知でしょうが、うちも数台あります。

PC-9821 Xa7/C4は K6-III+/450MHz を466MHz 駆動。
CD-DA 焼き専用。

PC-9821 Ra20/N12は Celeron/1.4GHz を933MHz 駆動。
現役ですがメールチェックと定期巡回先閲覧程度ですね。
重いページだとキツイですわ。

ASUSTeK P2B-B は Celeron/1.4GHz 定格。
FreeBSD 練習鯖とWin98環境。

ThinkPad T21は Pentium!!!/800MHz 定格。
ビジネスアプリや出張サポート。

SOTEC e-note H270TX4は Pentium!!!/600EMHz に換装。
基本的に会社に置きっぱなしなビジネスアプリ専用。

こうして記載してみると結構あるな。(^^;
でも、この程度の用途なら問題ない範囲です。
ただ、Ra20/N12は最近のウェブページだとキツイ感じです。
後は、ハイスペックなノートパソコンも欲しいかなぁとか思ったり。





tsh :
これらの記事などでも、そういう使い方ですね。
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/netbook100/24678.html
http://bb.watch.impress.co.jp/cda/netbook100/24845.html
 
自分は、i1157(モバセレ500MHz/320MB)は動画を見るのに使ったり
リモートデスクトップ接続で操作されたりする一方で
ThinkPad 770無印(MMX Pentium233MHz/224MB)で文章を打ち込んだり
IE6で多少ネットブラウズしたり、リモートデスクトップ接続したi1157上で
Safariを実行してヤフオクを見て回ったりですね。
 
#というか、i1157が最高スペックのマシンな時点で、、、(汗
#(ニコニコ動画が強制エコノミーモードでなんとか見られる程度です)
 
La13とかThinkPad770Eとかもあるのですが、現在メンテナンス途中のまま
放置気味なので、最近はあんまり稼動させていないです。
JIVE Author Profile Page:
いただいたコメントを見ていると、ThinkPad X24で性能不足と書いているのが非常に贅沢に見えてしまうのですが…。

いずれにしても、安価であることにはそれなりの理由があるネットブック/格安ミニノートPCですが、安価であるが故にかえってPCへの理解が乏しい人に人気が出ていることに問題があるように思うんですよね。

PCを選ぶ際に明確な目的がない人ほど、本当は高スペックなPCが必要なのですが。

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このページは、JIVEが2009年2月13日 21:56に書いたブログ記事です。

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