HP 2133 Mini-Note: 2009年1月アーカイブ

 最近このブログに取って付けたかのようにHP 2133 Mini-Note関連のカテゴリが出来て、不審に思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、実はインプレスジャパンの「小型モバイルPC「快適」活用ワザ」という本のモニター中だからなのです。

 もっとも、モニター期間の前半は1月14日までだったのですが、その間この本の存在については一切触れていません。さすがに後半は少しは本の内容とも関連を持たせようと思い、現在読んでいるところです。困ったことに、あまり自分自身にとって役立ちそうな話が載っていないという弱点はあるのですが...。

 この本の内容を読んでいると、「モバイル環境編」「カスタマイズ編」などは私のブログを読んでいる方には今更という内容ですし、「Webアプリ編」はGoogle製のアプリケーションに偏っているところが少し気になります。個人的にGmailはクローズドβテストの時代から使っていましたから、特に携帯電話からPCアカウント宛のメールをチェックする際に便利に使っていますが。

 そこで、せっかくですから本の中で触れられていない部分について少し記載しておきましょう。

 まず格安・無料のオフィススィートとして「OpenOffice」「StarSuite」が紹介されているのですが、これ以外の格安パッケージとして「Kingsoft Office 2007」を紹介しておきましょう。ワープロ・表計算・プレゼンテーションをセットにして、VBA対応版(最上位)で直販価格5,480円と格安でありながら、OpenOffice系(StarSuite含む)よりMicrosoft Officeとの互換性は遙かに上です。深く気にせずに使えばMicrosoft Office 2003だといわれても気付かないレベルです。

 次にウイルス対策に関しては「Avast! HomeEdition」「AVG Free」など無料製品の定番が紹介されていない辺りは少々驚きましたが、PCとしては非力な小型モバイルPCで使うのにお薦めなのは、「CAアンチウイルス 2009」でしょうか。

 この製品、3クライアントまで利用可能で価格も4,800円と安価なのが特徴ですが、それ以上に有り難いのは非常に動作が軽快であるという点です。小型モバイルPC以上に非力な、私のPC-9821Rv20(PentiumIII 700MHz動作)のWindows 2000上でも動作を妨げない程度の軽快さは保たれていますし、安価な製品としては珍しくWindows 2003 Serverでも動作するというのも貴重です。

 Webメールについては私の場合、サーバ上でDynamicDNS用のアカウントはWeb閲覧可能に出来るようツールを動かしていますが、それよりはGmailの方が数段出来は上ですから、特にリクエストなどがなければこれの解説は省きます。

 一昨日掲載した、HP 2133 Mini-NoteのWindows XP化について、いくつか補足しておく点を上げておきましょう。

 まず、リカバリディスクは各OSごとに

 ・OSリカバリ用CD-ROM
 ・ドライバ・アプリケーションDVD-ROM

という構成になっています。当然ながら、これを利用するためにはUSB接続の外付けDVDドライブ等が必要となります。私の場合は、一昨日掲載の写真に写っている、I-O DATA製の外付けポータブルDVD-Rドライブ、DVRP-iUP2を使いました。後から考えると、もう少し読み出し速度の速い製品を使った方が良かったのかもしれませんが...。

 手順は特に説明の必要もないほどです。OSリカバリCD-ROMをセットして起動するだけで開始となります。ただ、PCとしての性能不足なのか、光学ドライブが遅いせいかは判別できませんが、意外なほどセットアップに時間はかかります。もっとも、最近は高クロックのCore 2 DuoやAthlon 64 X2ばかり使っていましたので、それと比べなければごく普通の速度といえるのかもしれませんが。

 Windows XPのセットアップが終わったら、一度その状態でWindowsを起動して、今度はドライバ・アプリケーションDVD-ROMをセットしますと、ドライバ・アプリケーションのセットアップが案内されます。

 このセットアップについて好感度が高いのは、セットアップするアプリケーションをその都度選択できるという点です。通常のHDDリカバリなどの場合には、まさに出荷時初期状態を復元する以外のことが出来ず、かなり旧タイプのウイルス対策ソフトがセットアップされたりして不便に感じますので。

 また、なかなかユニークなのは、光学ドライブを内蔵できないPCであるにもかかわらず、アプリケーションにIntervideo(現Corel)WinDVDが含まれている点でしょうか。確かにDVD-ROMからセットアップしている以上、必ずDVD対応ドライブが接続されている(仮想CD等を導入している場合を除く)わけで、その意味では合理的なのかもしれませんが...。

 いずれにしても、個人的にはWindows XPにしたからパフォーマンスも不足を感じなくなったとは思わないのですが、今から敢えてWindows Vistaに戻そうと思わない程度に満足感があるのも事実です。このPCが使われる状況を考えると、多少なりとも軽量なWindows XPの方が正解に近いのは間違いないと思います。

hp2133xp.jpg プリインストールのWindows Vistaも使えないというほどひどくはないのですが、やはりPCとしてのスペックに対して要求性能が高すぎるという面は否定できないと思いますので、試しにWindows XPを導入してみました。

 ハイスペックモデルのWindows VistaはBusinessでから、予めWindows XP Professionalを持っていれば標準添付のライセンスでダウングレード権を行使することが可能です。ただ、内蔵機器のドライバを全て揃えたりする手間を考えると、日本HPからリカバリメディアを取り寄せる方が手軽だと思います。私の場合は本体を買ったその日の内に、やがてはOSを入れ替えることになるだろうと思い、Windows XP・Windows Vista双方のリカバリメディアを注文しておきました。ちなみに価格は各3,150円で、発送ごとに送料が別途発生します。どちらを常用するか定まっていないようであれば、一度に両方買っておく方がお得です。

 実際に、Impress PC Watchに以前掲載されたレビューでも、このリカバリメディアによるWindows XP化を紹介していて、その際「一度XPで使ってしまうと、もはやWindows Vistaで使いたいと思わない」とまで書かれています。ただ、個人的には基本性能はOS負荷を多少下げても補いきれるものではなかったというのが率直な感想ですが...。

 確かにWindows Vistaでは何の操作をしても常に重さを感じるような動き方でした。Windows XPであれば通常の操作に明らかに軽快感が出ます。しかし、ブラウザの縦方向スクロールでの引っかかりはXPでもかなり感じますし、動画再生にしても多少ビットレートが高いファイルであればコマ落ちが激しいという点に変わりはありません。マシにはなるが解決されるわけではないということです。

 私の場合はこれ以外にもう少しパフォーマンスの高いノートPCも持っていますから、多少性能が低くても携帯性の高さで割り切って使うことが出来るのですが、例えばこの製品1台だけを持って出かけて、宿泊先のLANからニコニコ動画でも見ようなどと考えると、かなりがっかりする羽目になるでしょう。WXGA液晶などネットブックとは一線を画した部分はあるのですが、やはり基本性能はネットブックそのものであるということを認識しておく必要があります。

 まずは久々にPalmからWindows Mobile非採用のPDA(スマートフォン)が発表されました。Palm Preという名称で、詳細スペックや価格はまだ未発表であるものの、iPhone 3Gの強力なライバルと目されているようです。

 当面はSprintに対する独占供給ということで、GSM向けでかつSIMロック付きというあまり遊べない仕様となる可能性が高そうですが、その後に欧州市場向けに提供する計画もあるようで、そうなればSIMロックフリーの3G端末がリリースされる可能性もありそうです。今までSIMロックフリーかつ3GというTreoシリーズは全てWindows Mobile採用機でしたから、新OSであるPalm Web OSへの興味と併せて注目していこうと思います。

 ちなみにこのPalm Web OSですが、スクリーンショットが少し公開されていますが、この画面を見る限りでは旧Palm OSの面影は殆ど無く、iPhoneに採用されているOSXや他の携帯端末向けLinux系のデザインに近い印象を受けます。その分デザイン性は向上したといえるわけですが。

 次にこのブログでも取り上げているHP 2133 Mini-Noteの後継機種が発表されたようです。今のところ詳細は米国HPに掲載されていますが、今回はCPU・チップセットがAtom N270+945GSEという個性のないものに変化してしまったことに若干の物足りなさを感じます。VIAの新CPU、Nanoを採用してくれるのを楽しみに待っていたのですが...。

 ただ、そのような感想を抱くのはごく一部の変わり者だけであり、普通は性能向上を素直に喜ぶべきでしょう。それ以外にも液晶が10.1インチ(WXGA)と大型化したという大きな進歩があり、今までは本体にしがみつくようにしなければ細かい表示が見づらかったのですが、その辺りは劇的に改善されたのではないかと思います。

 HP 2140 Mini-Noteについては取りあえず実物を触ってみれば考え方も変わるのかもしれませんが、今のところ発売されても私が買う気にはならないでしょう。確かに正常進化していることは歓迎すべきなのですが、逆に言えば僅か一世代の差で買い換えるつもりになるような劇的な変化には乏しいわけですから。

 そもそもここ数年複数台ペースでノートPCを増やしてきましたので、買うことを考えるより先に減らすことを考えなければいけないわけで...。

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