音楽: 2010年3月アーカイブ

 前から気になっていたのですが、CD+DVDという構成で4,280円もするので、なかなか手に入れることが出来なかった作品です。地元の販売店で何故か半額処分されていたのでようやく買うことが出来ました。

 「You're The Inspiration」という題名は「シカゴ17」に収録され、このライブでも当時のヴォーカリスト、ピーター・セテラによって披露された曲から取られているのですが、これは日本盤独自のタイトルだそうで、原題は「Hitman」というそうです。恐らく日本で特になじみ深い楽曲の名前を前面に押し出すことで、手に取った人の興味を引こうとしたのでしょうが、この措置は正直どうかと思います。

 稀代のプロデューサー、デイビッド・フォスター(今ATOKで「稀代のプロデューサー」と入力した後でデイビッドと入力したら勝手に「デイビッド・フォスター」が連想変換候補になっていました)が、自ら関わった作品を中心に、ゲストを招いて披露するという趣向の作品です。まだ今もバックで流しながら書いているのですが、内容はとにかく圧巻の一言。もっと早く入手していなかったのが悔やまれます。

 次々に登場するゲストの顔ぶれは、大御所から新人まできわめて多彩ですが、共通しているのはその実力の確かさ。彼のアーティストを見極める眼力の確かさが実感できます。特にホイットニー・ヒューストンの楽曲を2曲歌った16歳のシンガー、シャリースは、オリジナルのホイットニー・ヒューストンに引けを取っていません。むしろ現在のホイットニー・ヒューストンよりは上手いかもしれないと思うほどです。

 大御所の顔ぶれも見事で、オープニングからケニー・Gが登場し、ボズ・スキャッグスやピーター・セテラなど、近年ライブの回数が減っているアーティストも全盛期から見れば衰えはあるものの、高い実力と貫禄は十分見せてくれます。

 これだけの内容であっても、彼の関わったヒット曲を十分に網羅しているとは言い難いというのが、彼の偉大さの証明でしょう。あまりにヒット曲を量産しすぎたためか、売れ線狙いに見られがちでアーティスト的な評価はそれほどされていないという面もありますが、そんなことは全く関係なく純粋に音楽を楽しめる名盤です。

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