スポーツ関連: 2008年3月アーカイブ

 試合を通してみた方なら判ったと思うのですが、1-0というスコアから想像できる以上に日本の完敗でした。

 オシム前監督時代の人選で、オシム前監督と180度方向性の違うサッカーをしていて勝てるわけがないのですが、岡田監督はそれすらわからないほどの指揮官だったのでしょうか。ましてや以前緊急の事態で試して、たまたま多少機能した安田の左MF起用などはあまりに無策としか言いようがありません。

 もっとも、個人的には今の日本はW杯に出るべきではないと考えています。まかり間違えば出場権程度は得られるかも知れませんが、リアクションサッカー以外の戦術を持たない監督が率いるチームが、強豪国と渡り合うことが出来るとは思えませんから。その意味ではむしろ昨日の試合で負けたのは好都合と言えるのかも知れません。

 オシム前監督のチームもそれなりに課題はありましたが、本戦までには何らかの進歩が見えそうな希望を感じさせてくれました。オシム氏は以前から数年かけてチームを徐々に変化させていくタイプであり、その過程で結果が出ないことに対する批判が噴出することもありましたので、その段階で結果が必ずしも良くなくても納得は出来ましたので。岡田監督は対応があまりにも場当たり的すぎる、即ち手の内に作戦らしい作戦がないようにしか見えないのです。

厳密には20日が開幕日でしたが、センバツ高校野球の開幕が今日ということもあって、今日からが野球シーズンの幕開けというイメージがあります。

パ・リーグで目立ったところといえば、楽天vsソフトバンクの試合が、2試合続けてソフトバンクのサヨナラ勝ちとなったことでしょうか。裏を返せば、9回まではリードを保った状態で楽天が試合を運んでいるということです。ここまで開幕投手となった岩隈、そして昨シーズンの稼ぎ頭田中という2人の先発投手がそれなりの結果を残していますので、リリーフ陣の整備が進めばやはり手強いチームとなりそうです。あとは期待の新人長谷部がどの段階でローテーションに加わってくるかでしょう。

昨シーズンの上位2チームである日本ハムとロッテですが、ここまでは1勝1敗です。ダルビッシュと成瀬という、両チームが勝ち星を計算してくる投手が1試合投げ切っていることが大きいです。ただ、今季はどちらも打線が沈黙を続けそうな気がします。

同じく1勝1敗だった西武とオリックスですが、西武は先発投手が序盤で点を取られてしまうとかなり厳しくなる可能性が高いという部分が見られた一方で、オリックスも自慢の強力打線の波が激しく、成績を安定させるのは難しそうに見えます。

今年は順当に行けばソフトバンクが1位抜けではないかと思います。残り5チームの順位は怪我人などの要素によって大きく入れ替わる可能性が高い、実力的な差が見えにくい状況であるのではないかと。

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先日書いた通り、黒木知宏氏引退セレモニーを観てきました。通例であればファンの人気がある選手が現役を退く場合には、シーズン末期の公式戦で引退試合を行うわけですが、黒木氏の場合は球団からの戦力外通告後も、他球団からのオファーを待ち引退表明をしなかったため、シーズン中には特に何もイベントは行われなかったのです。

イベント開始前にはこれまでを振り返るドキュメントムービーが場内に流されましたが、これのBGMは映画「デイズ・オブ・サンダー」の主題歌であった「The Last Note of Freedom」(David Coverdale)で、マリンスタジアムの選曲はなかなか私の好みにはまっています(笑)

さて、セレモニーの見せ場は彼とゆかりのある3人の打者との勝負でした。1人目は同期入団のサブロー。途中微妙なコースの球もありまして、サブローが気を使ってスイングしたように見えた部分もありましたが三振に打ち取ります。

2人目は今日のオープン戦で千葉ロッテと対戦していた、東北楽天の磯部。楽天の応援団もこの打席のために皆残って、磯部の応援歌を演奏する演出を見せてくれました。楽天の応援団もこの場面以外ではジョニーコールをロッテファンと一緒にしてくれるなど、全面的に協力してくれていまして、ここでロッテファンとして感謝させていただきたく思います。磯部は結局やや泳がされる格好でサードゴロ。

そして最後の3人目は低迷時代の中で投手黒木と共にチームを支えてきた打者、福浦でした。

福浦の打席も2ストライクまで見ている限りは、本気で打ちに来られたら恐らく討ち取ることは出来ないだろうな、と思う内容でした。しかし、本人が後で「魂を込めた」と語った最後のストレートだけは別でした。球速こそ138km/h表示でしたが、打者の手元まで勢いの衰えない、全盛期を彷彿とさせるストレートでした。それでも本気の福浦であればなんとかミートできたと思うのですが、福浦も敢えてフルスイングした結果空振り三振。

この最後の一球を見られただけで、首の痛みを引きずりながらも球場に行った価値はあったと思います。今日のピッチングを見る限り、現在ロッテでは小宮山が務めている役割、即ち若手を腐らせないためにベテランが引き受ける敗戦処理であれば、まだ現役でも通用するのではないかとは思いました。しかし、それは「エース」黒木のスタイルではないということでしょう。

かつてイチローが最もライバルとして意識した相手投手と言った黒木。それだけの高みにあったことを見せつけてくれた最後の投球であったと思います。

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