スポーツ関連: 2014年6月アーカイブ

コロンビアに2点目が入った時点で勝負はついていましたね。その後はどうしても勝ち越す必要がある日本は前掛かりになり、コロンビアのカウンターが面白いように決まってしまいました。

マスコミは過去最強の代表と散々煽り立てていましたが、チームとしてはどう見ても4年前より弱いとしかいえません。選手の「所属する」クラブが有名どころになったからといって、それだけでチームが強くなるはずがありません。むしろそこで結果を残した選手はせいぜい長友程度であり、むしろ中堅レベルのクラブで活躍していた時期よりも選手の実力は下がっています。本田も4年前と比べればパフォーマンスは随分落ちていますし、香川は完全に期待外れでした。まあ、初戦を見ただけで結果は見えていたわけですが...。

前のエントリーで書いた通り、私の予想は3戦全敗でした。恐らくギリシャ戦で相手に前半から退場者が出ていなければ、カウンターで1点取られて負けていたのではないかと今でも思っています。

ザッケローニはそもそもチームを前進させるだけの力量を持った監督ではなく、日本協会のマッチメイクもぬるい相手に気楽な試合をさせるだけで、本気でたたきのめしてくれるような試合は組んでいませんでしたから、選手たちも自分たちの実力が高いと勘違いしてしまったのではないでしょうか。

選手個々でいえば、前述の通り香川は全く良いところはありませんでしたね。彼のピークはドルトムントで活躍していた時期でした。今の香川には相手に対しての威圧感や、観ているものを驚かせるような切れ味がありません。さらに、香川の動きの悪さをフォローしなければいけなくなった結果、長友や岡崎の良さも消えてしまいました。今回の香川はマイナス2人分の働きです

また、以前からゴールに近いところでファウルを繰り返す今野をセンターバックで使うのは危険だと思っていたのですが、案の定でした。PKだけは与えてはいけないという場所で簡単に与えてしまいます。吉田や内田は基本的に能力は高い選手なのですが、悪癖である軽率なプレーも随分目立ちました。ミスをしたら即失点という場面でのミスが多すぎます。本田も前述の通り4年前のような存在感はなく、CSKAへの移籍がマイナスに作用したとしかいえません。

総合的に見れば、最初から世界で戦える水準の戦力ではなかったチームに対して、選手自身もマスコミも過度な期待を掛けすぎたというのが真相でしょう。世界的に見ても決定力の低い代表チームに対して、攻撃的サッカーを標榜する力はなかったということです。もしその可能性があったとすれば、選手を名前で選ばずとにかく動きで圧倒するサッカーを構築しかけていた、オシム監督時代のチームだけだったのです。

次の4年はどんな指導者が代表の指揮を執るのか、それによってこれから代表が益々衰退するのか、或いはもう一度進化を始めるのかが決まるでしょう。少なくとも名前だけの過去の人はもう必要はありません。

 色々意見はありますが、勝ち点1が入っただけでもマシじゃないでしょうか。私は3戦全敗を予想していましたから。

 主力選手が海外のビッグクラブでプレーするようになったことから勘違いしがちですが、ACミランもマンチェスター・ユナイテッドも日本人選手が入って活躍出来ていたでしょうか。むしろ低迷するチームの中で、出場機会すら与えられず、ベンチ入りメンバーへの当落線上で踏みとどまっていた程度だったはずです。

 インテルミラノでは長友がレギュラーの地位を確保していますが、そのインテルも欧州CL出場圏内からは滑り落ち、中堅クラブレベルに落ちてきているチームです。日本人選手が出場機会を得てチームの勝利に貢献しているのなら評価も出来ますが、実際のところはそんなものですからね。

 そしてやはりザッケローニのサッカーは見ていてつまらないのです。前回大会の岡田監督は面白さを捨て勝ち点だけを狙いに行く戦術でベスト16へと進出しました。日本の実力を冷静に判断しているのなら、ザッケローニもこの路線を突き詰めるしかなかった筈です。

 かつてのオシム監督は一時期日本に攻撃的なサッカーを築き上げかけていましたが、あれは並外れた戦術家で、かつ強烈な指導力を持つオシム氏の存在があって初めて成り立つものでした。欧州スタンダードからも取り残され掛けていたザッケローニがまね出来るものではありません。

 かつてのトルシエ時代にもあった話ですが、どの監督も育成能力が低いわけではないのです。ただ、本番で自分の方針を貫くことが出来ず、戦術に迷いやブレが生じています。DF吉田を前線に残してパワープレーなどという戦術を切羽詰まって取るのなら、何故最初から高さのあるFWを1人でも招集しないのか、そもそもそんな使い方なら吉田より闘莉王の方が適任だろうなど、端から見ても意味不明でした。確かにサイドからのクロスはこれまで日本の武器でしたが、ゴール前に殆どの選手が残り、高さで劣る日本のFW陣を取り囲んでいるという状況でクロスを何本放り込んでも意味はなかったはずです。中央からこじ開け、ひたすらミドルシュートを打ってこぼれ球に詰める程度しか得点出来る展開は無かったのではないでしょうか。

 次のコロンビア戦の結果次第で辛うじてベスト16進出の可能性が残っているとはいえ、実質的にはほぼ敗退は確定しています。私は最初から「このチームは4年前より弱い」と言い続けてきましたが、それが当たってしまったことを喜ぶべきか悲しむべきか...。

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