雑記・雑談: 2016年7月アーカイブ

まだ開票速報中ですが、開票前から結果は分かりきっていたので良いでしょう。

どうやら日本国民はアベノミクスという幻想をまだ信じているようですね。安倍政権になって消費がある程度増大したのは震災復興が本格的に進んだ(震災直後は応急手当が主だった)ことが大きいだけで、別にこれは政府の手柄でも何でもありません。

また円高の是正については、元々ちょっとした国策で1ドル2~30円程度安くすることは容易だった訳で、これは日銀にその働きかけが出来なかった民主政権が実力不足だっただけです。というか、当時の野田首相は大臣の椅子辺りと引き替えに自民党に寝返るつもりだと私が本気で思っていたほど、無能無策でしたからね。

で、実体経済については何ら手をつけること無く、上記の要因で見た目だけの景気回復を前面に押し出して進められたのが、各種負担増でした。ただ、本来の本丸であった消費増税だけは、参院選の人気取りに使うために残しましたけどね。恐らく実体経済については、今後楽観的な税収予測を打ち出した上で、バブル期並みに無駄な公共事業を積み上げることで対処しようという魂胆でしょう。ゼネコンに金を落とすだけでは景気循環は起こらないということは、バブルの末期に嫌と言うほど学んだはずなのですが...。

そもそもアベノミクスと言い始めてどれくらい経ったでしょうか。まだまだ好影響が出るのは先の話などと悠長なことを言っている人も多いのですが、今後景気の好循環に転じる材料がどれほどあるのでしょうか。今はオリンピック前の準備期であり、カンフル剤を使い続けているに等しい状態でやっと現在の状態なのです。今「まだまだこれから」などと言っている人は、多分10年後にますます景気が悪化していても同じ事を言うのでしょう。

 

本来ならばもう少し批判が起きても良い程度の政策でしか無いのですが、ここ数年のマスコミに対する過剰な介入と、あまりにも無能で現実的な政策対案を持たない野党が、ここまでの悲惨な状況を作り出してしまっているといえます。安倍政権に賛同する部分を全く持たない私から見ても、野党の無能さは際立っていますので。とりあえず旧民主党の幹部連中は、いい加減表に出るのをやめて欲しいです。

もっとも、ネット民が主張している野党批判は、極めて偏った出所の記事や主張を鵜呑みにしているだけというものもありますので、これも何とかしなければいけないところですが、まあ日本でのインターネット普及期にネットニュースの大多数を産経新聞とその系統のメディアが押さえてしまったことが大きく影響しているのでしょう。「産経だけが真実」などという、あり得ない発想の人間がネット上には多数いますからね。新聞やテレビが偏向していると主張するのは結構ですが、何故ネット上の記事が偏向していないと思っているのか...。

 

まあ、経済政策を差し置いても現在の自民党に賛同すべき部分は殆ど無いと思っています。自民党の憲法草案を読んだ上で、それでも自民党に全面的に賛同出来る人がいるのであれば、その人はどんな独裁国家でも盲目的に支持出来ると思いますよ。よく自民党側の人間は「あれは草案であって実際の憲法は議論の中で決めていく」と言いますが、草案だからこそ彼らの本音と理想がそのまま書かれていると考えれば、自民党の一党独裁がどれほど恐ろしい事態かがわかります。そもそも「憲法が足枷で思い通りに動けない」などと堂々と宣い、論理的矛盾を全て置き去りにして解釈改憲する総裁がいる党ですから、どれほど憲法を練り上げても意味はないかも知れませんけど...。

結局のところ、事の本質は世界各国で巻き起こっている急進的なナショナリズムの台頭が、日本でも同じように進んでいるということです。トランプが躍進するアメリカの状況を笑えるものではありません。世界の各所でナショナリズムが台頭しているというのは、世界規模の戦争が起きる前触れとみるべきでしょう。下手をすれば10~20年でそのような状況に突き進んでしまうかも知れません。

日本がいくら軍を組織しようと、アメリカと組む事が出来ない状況で戦争に巻き込まれれば、日本の命運はもはや尽きたも同然です。お目出度いネット民の中には日本の軍事力であれば中国と直接やりあっても勝てると主張する人もいますが、結局のところ戦争は人と金の物量の争いです。大量破壊兵器がある時代に直接の戦闘行為は意味がないと言う人は、それなら何故今現在でも世界の各所で白兵戦が展開されているのかよく考えるべきです。

 

今の日本の状況は、日本国民は現実から目を背け続けたまま、猛スピードで崩壊に向けて突き進んでいるように見えてしまいます。私は個人的には国のために犠牲になれと言われるぐらいなら、国を捨てる方が良いという割り切りを持って考えていますが...。

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