買い物: 2013年9月アーカイブ

 楽天のポイントが結構たまっていたので、丁度価格が随分下がってきていた、とあるものを買ってみました。SONY製密閉型ヘッドフォン、MDR-1R(B)です。送料込みの価格で15,480円で、そこからポイント分支払額が下がっていますので、そこそこ安く買えたということです。

 今までヘッドフォンは長らくaudio-technica製のオープンエア型である、ATH-AD10を使い続けていました。このモデルの音は結構気に入っていますし、昨年イヤパッドを買い換えたところでまだまだ使うつもりではいるのですが、傾向が全く違うヘッドフォンも1つ欲しいと思って購入したのです。

 実は今までSONY製のヘッドフォンはあまり好きではなく、インナーイヤーフォンなどは何本も使ってきましたが気に入ったものが無いというほどです。ただ、以前から何度かMDR-1Rは試聴する機会があり、少し面白いと思っていました。実売価格が下がれば買っても良いかと思っていたところで、マイナーチェンジに伴う値下げがあり、タイミングが良かったので買ったというわけです。

 今までSONY製のヘッドフォンを使うと、楽器やヴォーカルの質感がどうしても好みに合わないものばかりだったのですが、このモデルに関しては完璧に合うというほどではないにしてもまずまず納得出来るという水準です。

 試聴には主にWalkman NW-X1060と、emagic emi6|2mのヘッドフォン出力部を使っていますが、Walkmanでは低域方向がやや弱腰感を感じさせるものの、emi6|2mでは実に堂々とした鳴りっぷりです。そして両者に共通するのは高域方向の緻密な再現力です。ATH-AD10も別にアバウトな鳴り方をする製品ではないのですが、ハイハットの微細な表現はMDR-1Rの圧勝です。音楽自体もある程度楽しめる音質でありながら、モニター的な細かさをきちんと持っているという印象です。

 密閉型であるだけに空間はやや閉鎖的に感じられる部分もありますが、この水準の音質で実売1万円台半ばというのはかなり割安に感じられます。まだあまり鳴らし込んでいませんが、エージングでかなり良くなるという評判の製品ですので、さらに期待を持って使っていくつもりです。

 本日の買い物は、DENON (D&Mホールディングス)製MCカートリッジ、DL-103Rです。新品で、価格は22,000円でした。

 先日DENON製カートリッジが10月から大幅な値上げとなるというニュースが流れたため、慌てて1個調達しました。今まで何となく食わず嫌いでDL-103シリーズを避けてきたのですが、使う前から文句を言っても仕方ありませんからね。手を出しやすい値段で買えるうちに買っておき、一度使ってみようと思ったのです。

 このモデルのベースとなるDL-103は、放送局用として1965年に開発され、1970年に一般市場向けにも発売されたという超ロングセラーモデルであり、日本のMCカートリッジの定番とされています。ただ、私はオーディオにおける定番モデルというだけで何となく悪印象を持ってしまうわけです。

 私が今まで使った中で最も低い評価をしている単品オーディオスピーカーが、定番中の定番YAMAHA NS-10Mですし、同じく国産スピーカーの一大定番製品であるNS-1000Mも自分で欲しいとは全く思わない製品です。暴論を承知の上で書かせていただけば、オーディオの定番というのは、

・評論家がある媒体で褒めちぎる(理由は色々)。或いは「放送局」or「○○のプロ」愛用品

・真に受けた一般ユーザーが指名買いで(他と比較せずor最初からこれが最高と思い込んだ上で比較)買ってくる

・音を出して「○○先生お墨付きだから素晴らしい」と納得する(注.他の製品の正しい実力は知らない)

・買い換えるときにも、同じ製品かシリーズ製品を指名買いで買う

・周囲にも「これを買っておけば間違いない」と喧伝する

・めでたく定番化

という流れで出来上がっているように見えるのです。最近ではONKYOのサウンドカードに同じ匂いを感じますが。私が「定番」に妙に拒否反応を持つのもこのようなイメージが強いためです。もちろん、本当に実力が高い定番品があったのも事実ではありますが、どう考えてもずば抜けたものではない定番品は一定数常に存在しているように思えます。

 というわけで、DL-103系という一大定番品が、果たして評価先行なのか実力に裏打ちされたものなのか、近いうちに確かめてみたいと思います。

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