雑記・雑談: 2010年9月アーカイブ
JR秋葉原駅電気街口前に建ち、秋葉原電気街の象徴的な建物であるラジオ会館が、老朽化のため建て替えを実施することになり、正式な日程はまだ未定であるものの閉館となるそうです。
ラジオ会館は良くも悪くも秋葉原の街を象徴する存在であり、その時代の秋葉原の主流となるジャンルの店が集う建物で、現在はアニメ系の店ばかりになってしまっています。オーディオがブームとなっていた時代にはオーディオショップばかりでしたし、Windows95発売以降は急速にPCショップで占められるようになっていましたからね。
私が現在も使っているMCカートリッジ、audio-technica AT-ART2000はラジオ会館に入っていたサトームセンで買ったものでしたし、多くのPC-9821シリーズや周辺機器、パーツをここに入っていたシスペックやFIRST POINT等で買ったものです。
それらの店が閉店してしまって以降、ラジオ会館にはほとんど足を踏み入れていないのですが、フロア案内を見る限り、私が行こうと思う店はほとんどなさそうです。
現在でもテレオンや清進商会など、オーディオ系の店もごく一部残っているようですが、PC関連に至っては全滅のようですね。建て替えを契機に、数少ないオーディオ系の店も撤退してしまいそうな気もしますし、秋葉原の流行が変わるまで私には縁のない場所になってしまうでしょうね。
ニコニコ動画に最近まで「レコードで音楽を聴いてみる」というシリーズをアップしてきたわけですが、「レコードの再生音を収録しただけ」という動画(というよりは静止画+音声)にどの程度の反響が起きるのかと思っていたところ、地味ながらコンスタントに反響があったことに驚いています。
もちろん、再生されている楽曲そのものへの反応という面もあるのですが、音質に対する評価も増えてきていて、企画意図がある程度伝わってくれた事に安堵しています。
ただ、ここで「レコードの音」とされているのは、あくまでレコードの再生音をPCのオーディオインターフェースでデジタル(44.1KHz/16bitのWAV)化して、さらにそれを320Kbpsのmp3に不可逆圧縮した後のものであり、WAVの段階ではCDと同等の情報量ですが、mp3化することでCDよりも遙かに乏しい情報量となってしまいます。それでもレコードの方が良い音質であると感じるのであれば、それはアナログとデジタルの違いなどという次元ではなく、もっとわかりやすいレベルの差でしかないことになります。
Web上で少し検索してみると、オーディオマニアや技術者を自負する方々が、デジタル(CDやSACD)とアナログ(レコード)の違いについて議論を戦わせている記事に行き当たりますが、私はこの議論はそもそも核心から大きく外れていると思っているのです。
はっきり言ってしまえば、同一タイトルのCDとレコードを用意したとして、その2つを聴き比べることはCDとレコードの音質比較をすることにはなり得ません。再生機器の実力も確かに音質に影響を与えますが、それ以上にCDとLPに同等の音質で記録されている可能性の方が遙かに低いからです。そして性質の悪いことに、最近では「高音質」を謳っているSHM-CD等の方が本来の音質からはかけ離れていることが多いのです。
これは最近のリスナーが好む音質傾向の問題があります。20年ほど前までは、オーディオが一大ブームとなり、多くの家庭に高品位の再生装置がありました。ところが現在ではiPodや携帯電話、PCが音楽再生の道具となっている人の方が、遙かに多いのではないでしょうか。これらの多くはmp3やATRAC、AACやWMAなどの圧縮形式でデータを扱います。非圧縮形式を扱える機械も少なからずありますが、現実問題として非圧縮データを中心に扱っている人は殆どいないでしょう。
これらで聴く限り、ダイナミックレンジの広いソースの良さはほとんど引き出されることはなく、むしろダイナミックレンジを意図的に狭めて可能な限り大音量に聞こえる、派手な音のソースが良いように感じてしまうのです。実際、最近発売されている多くのCDを波形編集ソフトなどで開いてみればわかると思うのですが、ピークレベルが0dBに貼り付いているというCDばかりです。鶏と卵の理論になってしまいますが、いずれにしても最近のCDは以前と比べても聴感上の音量が大きく上がっているものが多く、レコード会社側も確信犯的に大音量に聴かせているのは間違いないでしょう。
私もレコードの再生音をアップする際に、実は少しだけダイナミックレンジを狭く加工してからmp3に変換しています。そうすることで聴感上の音量がCDソースに近づき、音量差だけで印象が不利となることを避けられるからです。
話を戻しますが、CDとレコードの音質的な違いを論じるのであれば、まずは全く同一の条件で制作されたマスターに基づいたそれぞれの盤を用意するというのが最低条件となります。それすら出来ない状態で、理論的にデジタルとアナログの違いを語ること自体が不毛なのです。音楽ファンとしては、「このアルバムの○○年リリースの再発盤は音が良い」などという楽しみ方があるわけですが...。
「デジタルだから××、アナログだから△△」などと論じる前に、まずは発売年や製造国の違いがあるCDとCDの聴き比べ、LPとLPと聴き比べをしてみた方が思いもよらぬ発見が出来て楽しいのではないでしょうか。
最近、CDプレイヤーにUSBでUSBメモリやポータブルオーディオを接続できる製品が増えてきましたが、今年の新製品の傾向は、ネットワーク接続専用のオーディオ機器となっているようです。既にLINNなど海外メーカーでこの類の製品を出している会社はありましたが、今年は国内ブランドからも発表されるようになりました。
まずはマランツのNA7004。紹介記事はこちらです。この類の製品として10万円を切ったのは初めてではないでしょうか。もっとも、型番から考えてそれほど高品位の製品とも思えませんが...。一応USBでPCと接続してUSB DACとして使うことも可能なようです。この価格ですから、少なくとも音質でCard Deluxeを越えてくれなければ意味がないような気もしますけどね。
次にヤマハのNP-S2000。記事はこちらです。
こちらは多様な接続方法が特徴のNA7004とは異なり、純粋にネットワーク経由でファイルを読み出すだけの製品です。20万円前後の製品で展開されるS2000シリーズの製品となっていますので、こちらの方が純粋なオーディオ機器に近い構成かも知れません。
いずれにしても、オーディオショップに試聴用としてPCを置かなければいけない時代がやってきつつあるというのも、何か感慨深いです。
昨日、Appleから新型のiPod各製品が発表されました。具体的にはiPod touch、iPod nano、iPod shuffleが新機種に置き換えられた形です。
ここで気になるのは、元々のiPodの基本形であった、HDD内蔵型のiPod classicはモデルチェンジが見送られ、従来機種の価格を2,000円ほど下げただけという結果となったことです。確かにHDD内蔵型にClassicというサブネームが与えられて以来、機能や性能面での進化はほとんど無く、内蔵されるHDDがモデルチェンジごとに変更されるという程度の違いではあったのですが...。今回は一応価格の変更こそ有ったものの、完全に同じ商品の継続販売ということで、どちらかというと円高差益還元という意味合いの方が強いのでしょう。
私がiPodを買うとすると、候補となる機種は最初からclassic以外にはありません。現在のiTunesに登録されている内容は、手持ちの音源のごく一部で、音楽データのみでありながら40GB弱であり、この時点で実用に耐えるのはiPod touchの64GBモデルかclassic以外に存在しないわけです。これで映画やTVなどを転送するようになると、64GBでは間違いなく不足しますからね。
また、最近モデルに関してはわからないのですが、以前は音質でもHDD内蔵型>touch・nano>shuffleという関係でしたので、iPodはあくまで音楽プレイヤーとして考えている私にとっては、classic以外にそれほど期待できないというのが本音だったりするわけで...。
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